ビジョントレーニングで得られる効果
速読力
はじめに、筆者とビジョントレーニングとの出会いについてお話させていただきます。
元々、私は文字を読むのがとても苦手でした。
では、どのくらい苦手だったのか。
小学校4年生の夏休み、(現在はないのかもしれませんが)読書感想文という宿題がありました。
私は、文字を読むのが苦手なことは自覚していたので、一学年下の子を対象とした本を読むことにしました。
文字は大きく、挿絵もたくさん載っていました。
もちろん、小学生の夏休みですから遊びが中心の一日でした。
しかし、「朝の涼しい時間帯はしっかりと宿題をしなさい」と親に言われていたので、しぶしぶながらも毎朝本を読む努力をしてみました。
ところが、夏休みの終わりが近づいても本の半分も読めていない、そんな状態でした。
結局、夏休みが終わっても読み終えることはなく、どの本にも当てはまるような感想を書いて提出する結果となりました。
このようなエピソードは氷山の一角でしかなく、文字を読むのが遅いことによる失敗は人一倍してきたつもりです。
しかし、ある書籍との出会いにより状況は一変しました。
後にも紹介する、「3週間「速読」ビジョントレーニング」[内藤貴雄](2008)という書籍です。
この本に書いてあるトレーニングを毎日続けたことにより、高校以降は成績も向上し、最終的には法科大学院に学費免除の特待生として入学できる程にはなれました。
この経験から、文字を読むのが苦手なお子様、文字を正確に速く読めるようになりたい学生やビジネスパーソンの方々には是非ビジョントレーニングをおすすめしたいのです。
それだけではありません。
このブログはTKCボクシング俱楽部という名前の通り、ボクシングを中心としたスポーツについて私が勉強してきたことを書き連ねていくブログです。
つまり、ビジョントレーニングはスポーツにも大変役立つということを伝えたいのです。
以下では、そのことについてお話していきましょう。
動体視力
私は学生時代にボクシングを始めました。
ボクシングのテクニックはマスターするのが難しく、なかなか最初は上手くいきませんでした。
10年以上経った今でもマスターできたとは思っておりません。
しかし、一つだけ、少し自信があるものがありました。
ディフェンスです。
ディフェンスというのはもちろん技術を磨かなくては上達しないものです。
しかし、いくら技術を磨いても相手のパンチが見えなければ技術の使いどころがありません。
つまり、動体視力がよくなければ技術が機能しないのです。
この点、私がディフェンスに自信を持てたのは意図せず動体視力を鍛えていたからなのです。
もうおわかりですね。
ビジョントレーニングです。
しかし、動体視力のよさは先天的なものである可能性も否定できません。
ところが、私の経験から、そうではないと断言できるのです。
私は、昔から、野球をすれば、フライを落っことし、バットを振っても空振りといった感じでした。
バレーボールの審判をした際には、ボールの行方を目で追えず誤審してしまった経験もありました。
それがビジョントレーニングを始めてからは徐々にそのような失敗が減ってきたのです。
つまり、動体視力というのは後天的に身に付けられるものなのです。
この経験から、運動が苦手なお子様、ボクシングなどの格闘技や球技に励まれている方々には特にビジョントレーニングをおすすめしたいのです。
では、ビジョントレーニングを始めたいと思われた方々が具体的に何をすればよいのか以下でお話していきたいと思います。
おすすめ書籍
3週間「速読」ビジョントレーニング(2008)[内藤貴雄]
”速読力+動体視力”両方が身につく
皆さんの中にも一度は速読に興味が持たれたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
速読のテキストをみると、大きく分けて①眼の筋力を鍛える等の物理的アプローチをするもの、②読書術を鍛える等の技術的アプローチものに分かれるように思われます。
後者については、速読力が身につく半面、動体視力等のスポーツに役立つ能力の向上はあまり望めないように感じました。
他方、前者については、速読力に加えて動体視力等のスポーツに役立つ能力の向上にもつながるように感じました。
つまり、速読力と動体視力の両方を鍛えたい、言い換えると、文武両道を目指したい方々には①のアプローチをおすすめしたいのです。
この点、3週間「速読」ビジョントレーニング[内藤貴雄](2008)は、基本的には①のアプローチが採用されています。
”基本的には”と書いたのは、②の要素も多分に含まれていると考えたためです。
なぜ現在中古でしか入手できない書籍を紹介するのか
他の速読テキストとの比較
他の速読テキストとの最も大きな相違点は練習問題の豊富さにあると考えます。
他の速読テキストでは、簡単な眼のトレーニング方法の紹介や読書術の紹介がなされているにとどまり、十分な練習問題が掲載されているものが少ないように感じました。
この点、3週間「速読」ビジョントレーニング[内藤貴雄](2008)では、たくさんの練習問題をこなす中で速読力や動体視力が身につくように設計されてます。
また、日本を代表する有名な文学作品が練習問題として採用されている点も特筆すべき点であろうと思います。
他のビジョントレーニングテキストとの比較
他のビジョントレーニングテキストの多くは、スポーツに特化しているもの、子ども向けのものとなっており、速読力と動体視力の両方を鍛えたり、実社会でも役立つほどの速読力を身に付けるには物足りない印象です。
アイ・ストレッチ(巻末)
本書の巻末にはアイ・ストレッチというものが掲載されています。
概要は概ね以下の通りです。
①アイ・スウィング(1)
➠顔を正面に向けたまま、大きく、ゆっくりと、上、下、左、右、右上、左下、左上、右下の順に目を動かせるギリギリのところまで動かす(各3秒間)。
つぎに、以上を目を閉じて行う。
👈🙄👉
②アイ・スウィング(2)
➠顔を正面に向けたまま、大きく、ゆっくりと、時計回り、反時計回りの順に円を描くように目を動かす(各3回転)。
同様にして、「八の字」を描くように目を動かす(各3回転)。
つぎに、以上を目を閉じて行う。
⭕🙄♾️
③ヘッド・スウィング
➠正面の一点を見つめたまま、視線をそらさずに、上下左右にゆっくりと、大きく首を振る(各3回)。
同様にして、時計回り、反時計回りに首を回転させる(各2回)。
↪️🫨↩️
④親指サッカード
➠両腕を真っ直ぐ伸ばし、肩幅に開く。両手の親指を立て、頭を固定したまま、左右の爪を交互に見る(10往復)。
👍😒👍
両腕の幅を2倍、3倍に広げ、同様にする(各5往復)。
👍 😒 👍
一方の腕を20cm上げ、他方の腕を20cm下げ、同様にする(左右10往復)。
両腕の幅を2倍、3倍に広げ、同様にする(各5往復)。
👍
😒
👍
後に述べる本編のトレーニングが実践トレーニングであるとするならば、この巻末のアイ・ストレッチは基礎トレーニングといった位置付けといえます。
そして、このアイ・ストレッチを継続するだけでも相当な速読力や動体視力が身につくと思います。
トレーニング(本編)
本編では、数字を素早く探し出す訓練、周辺視野を広げる訓練、単語をカタマリで読んでいく訓練や間違い探し等の訓練を通じて速読力や動体視力を身に付けていくことができます。
こちらに関しては、実際に書籍を通じて訓練されてみることをおすすめいたします。
最後に、ビジョントレーニングを積極的に取り入れていたボクシング選手として、ロマチェンコや飯田覚士、薬師寺保栄選手などがいらっしゃったと記憶しております。
ビジョントレーニングを取り入れるか迷われている方に成功例として記載しておきます。
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