〜構え・打ち方・有効場面・弱点と練習法〜
💡 フリッカージャブって何?

フリッカージャブの「フリッカー」は英語の flicker(小刻みに動く・パチンと弾く)から来ています。
通常のジャブのように肩から真っ直ぐ突くのではなく、肘を支点にしならせて弾くのが特徴。
下からスッと伸びてくるので、相手はタイミングも軌道も読みづらいパンチです。
🛡 安全性を高めるL字ガード構え

一般的な説明では「左手を下げた構えから打つ」とされますが、それだと無防備すぎます。
そこでおすすめなのがL字ガード型フリッカージャブ👇
- 右手 → 通常通り、右拳でアゴ右側を守る
- 左肘〜左手 → ボディをカバー
- 左肩 → アゴ左側を守る(パンチが来た瞬間に「くいッ」と肩を上げる)
こうすれば下げ構えのままでも防御力を維持できます。
🎯 打ち方ステップ
左肘をやや上げる(肩はリラックス)

肘を支点に前腕を振る(肩→肘→手首の順にしならせる)

当てたら素早くL字ポジションへ戻す(振り子の反動で戻すと速い)

💡 ポイント:肩は大きく回さず、あくまでしなりで弾く。
✨ フリッカージャブが光る3つの場面

① 高いガードの相手に💢
- 額や前腕で上からのパンチをブロックされやすい
- 下からの軌道でグローブ下や肘の内側を突く
- 顎が跳ね上がれば、ストレートやアッパーが入りやすい
② 「葉の字」ガードの相手に🍃
- 外や上からの攻撃には強いけど、下のスキマが弱点
- 視界の外から入るので反応されにくい
③ 自分より低身長(短リーチ)相手に📏
- 長身選手は懐に入られると直線パンチが出しづらい
- 短く折りたたんだ状態から伸ばせるので近距離でも有効
- 押し返し効果で主導権を握れる
⚠️ 弱点と対策

❌ 弱点
- 大振りだとカウンターの餌食
- 腕だけで打つと威力・精度低下
- 同じリズムで繰り返すと読まれる
✅ 対策
- コンパクトなモーションを心がける
- 下半身と体幹で安定させる
- タイミング・リズムを変えてフェイントも混ぜる
🏋️♂️ 練習法

- シャドー:肘の高さ・しなり・肩の「くいッ」を意識
- ミット:正確に当てる感覚と連打への繋ぎを練習
- サンドバッグ:近距離からの折りたたみ動作を反復
📌 まとめ

フリッカージャブは「通常ジャブが通らない相手のスキマを突く」変則パンチ。
高いガード、葉の字ガード、距離を詰める低身長選手に効果的。
L字ガードと組み合わせれば、防御と攻撃を同時にこなせる強力な武器になる。
📚参考図書

まったく新しいボクシングの教科書(2010)[野木丈司]
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もっとも新しいボクシングの教科書(2013)[野木丈司]
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