※この記事は オーソドックス構え(左前・右後ろ) を前提に記述しています。
右ストレートは「ボクシングの王道パンチ」。
全身の連動が正しくできているかどうかで、威力も安全性も大きく変わります。
1️⃣ 右ストレートの特徴
- ジャブより威力が出やすい理由
- 多くの場合、利き手で打つため力を込めやすい
- 腰の回転運動を伴うため、全身の力を効率的に伝えられる
- フックやアッパーよりリスクが少ない理由
- 長い距離から打てるため、接近戦に入らずに強打できる
👉 つまり右ストレートは、**「強く打てて、比較的リスクの少ない直線パンチ」**です。
2️⃣ 足(着火剤)
- 後ろ足の母指球を 支点にして回転させる
- イメージは「タバコの火を踏み消す」イメージ🚭
- この回転が「着火剤」となり、腰・肩・拳へと力が伝わる

⚠️ よくあるミス
- 捻りが甘い → パワー不足
- 踵が浮きすぎる/足が外へ流れる → バランス崩壊
- 捻りすぎる → 軸が流れてカウンターリスク増
👟 シューズ選びも結構大切
- リングシューズ:母指球を支点に回しやすく、踵も自然に浮く設計
- ランニングシューズ:ソールが硬く踵が上がりにくいため、母指球を支点にしにくい
3️⃣ 腰(ブースト Level1)
- 足の回転により生み出したパワーを腰の回転で増幅させるイメージ
- 腰の回転が不足すると「腕だけのパンチ=手打ち」になり、威力半減

4️⃣ 肩(ブースト Level2)
- 腰の回転で増幅させたパワーをさらに肩で増幅するイメージ
- 右肩を前方にしっかりと押し込む
- 左肩は後方に引かずに、前方に残すのが基本

なお、左肩を後方に引くと、 飛距離が若干伸びることも事実です。
おそらく「相手にパンチを届かせたいがゆえに」この動きをする選手も多いのでしょう。
しかし、実際には👇
- バランスを崩しやすい
- ディフェンスが疎かになりやすい
- 引きが遅れる
というリスクが大きいため、あまりおすすめはできません。

💪 肩を入れる練習
- 肘を曲げず肩甲骨だけを動かす腕立て伏せ(肩甲骨プッシュアップ)が有効
5️⃣ 拳(最短経路)
- 基本は 目線からターゲットまで水平に打つ
- 拳を下げて反動をつけるのはNG(予兆を与える危険)

- 膝のクッションをつかって高さ調整

6️⃣ 引き(カウンター回避)
- 振り抜こうとすると 、引きが遅れてカウンターの餌食に
- 大事なのは「素早い引き」
イメージトレーニング
サンドバッグ
💡サンドバッグをマンガ肉に見立て、中心の骨を素早く引き抜くイメージ
①人間は無意識に対象に当たる前に拳を握ってしまいがち
②すると、身体に力が入り、スピードダウン
③そこで、少し先(肉ではなく骨)を素早く引き抜くイメージを持つ
④対象に当たる瞬間に自然と握れる+引きも速くなる

ミット
ミット持ちの鼻を掴み取るイメージ
サンドバッグのときと同じ理屈
シャドー
飛んでいる虫を生捕りにするイメージ
①『生捕り』といったのは、拳を強く握らないようにするため
②『捕まえる』意識(『掴む』ではない)を持つことによって引きを速くすることができる

7️⃣ 重心(打ち終わりの安定)

- 打ち終わりに 重心を下に落とす
- 前足の膝だけを落とすのではなく、頭→背骨→尾てい骨のラインを真下へ下げる
- 軸が安定し、次の動きにスムーズに繋がる
8️⃣ ガード(常に攻防一体)

- 右ストレートを打つときも 右肩で右アゴを覆い、左拳で左アゴを守る
- 疎かにすると👇
- 右肩が甘い → 左フックをもらう
- 左拳が外れる → サウスポーの右フックやオーバーハンドをもらう
✅ まとめ
右ストレートは、
- 利き手で打つことが多い
- 腰の回転運動を伴う
- 長い距離から打てる
この3点で、ジャブより威力を出しやすく、フックやアッパーよりリスクを抑えやすい パンチです。
成否を分けるポイント👇
- 足 → 腰 → 肩 → 拳 の連鎖を徹底
- 左肩は前に残す(飛距離は伸びるがリスク大)
- 右肩は押し込むが、引きは即座に
- 引きと重心の管理
- ガードを崩さない
この基礎を守れば、右ストレートは攻防両面で最も信頼できる一撃となります🔥


コメント