🔥 格闘技がバズっている。でも、その裏で何が起きているか知っていますか?

ここ数年、格闘技は再び盛り上がりを見せています。
YouTubeやSNSでは📱「衝撃のKOシーン」や「わずか1分で決着」といった映像がバズり、BreakingDownのような“誰でも参加できる大会”が若者を中心に注目を集めています。
「格闘技はエンタメだ」「魅せた者勝ち」──そんな時代の空気すら感じます。
けれど、そのリングの裏側で、命や人生に大きな影響を受けている選手がいることを、どれだけの人が知っているでしょうか?
⚠️ 試合中の後遺症で引退──「山川そうき」選手の現実

BreakingDown出場経験のある山川そうき選手は、少林寺拳法を7年間学び、全国優勝経験もある実力者でした。
しかし、2024年6月の試合で右眼窓底を骨折し、その後の後遺症で複視(物が二重に見える症状)を発症。視界に支障が出たことで、2025年に引退を表明しました。
SNSで「斜視になってしまったので引退とさせて頂きます」と報告した彼の言葉には、悔しさと無念さがにじんでいました。
彼は武道経験者でしたが、競技が変われば戦い方も変わる。
特にディフェンス面での適応が難しいまま試合に出たことのリスクが問われています。
🛡️ 少林寺拳法では「間合い」や「受け」を重視するのに対し、BreakingDownはフルコンタクトで顔面への打撃が頻繁に飛び交うルール。
いくら経験があっても、新しいルールにおけるディフェンス技術を習得していなければ、命に関わる危険があることを、このケースは痛切に示しています。
💥 アグレッシブ=魅せる?その誤解が生むディフェンス軽視

現代の格闘技は、明らかに「倒す・打ち合う・短時間で終わる」といったスタイルが好まれています。
映像映えしやすく、視聴者の興奮を誘うからです。
しかし、この風潮には大きな落とし穴があります:
- ✅ 見せ場のある選手=攻撃力の高い選手
- ⚠️ 見せ場のない選手=ディフェンス技術で無被弾で戦う選手
本来、ディフェンスは技術の頂点であり、安全の土台であり、選手生命を守る最大の武器です。
にもかかわらず、それが“地味”とされると、
「倒しにいく」ことばかりが評価され、リスクは増す一方です。
🏆 井上尚弥に学ぶ、“倒しに行っても打たれない”ボクシング

日本の至宝・井上尚弥選手もまた、倒しに行くボクサーとして世界から絶賛されています。
しかし、彼の本当の凄さはその「攻撃の中に組み込まれたディフェンス技術」にあります。
彼のような選手が評価されるのは、ただKOを狙っているからではありません。
次のような“守りの土台”があるからこそ、彼の攻撃は成立しているのです:
- 🔄 頭の位置がぶれず、打ち終わりに隙がない(ここ2~3戦は若干の隙が見えるが…)
- 🛃 距離感とステップで反撃の間を与えない
- 🙈 連打の中でも片手ガードやスウェーを織り交ぜる
つまり「倒しに行く=ディフェンスを捨てる」ではないということです。
井上選手はその真逆を体現する選手です。
🔴 彼のスタイルの表面だけを真似てしまうと、ディフェンスを軽視し打たれ続けるリスクが増大します。
👉 だからこそ、彼の“見えない守り”にも光を当てることが必要です。
🥊 守れる選手こそが、長く生き残れる

たとえば、ボクシング界の伝説的無敗王者 フロイド・メイウェザー。
派手なKOよりも、被弾ゼロを目指したディフェンス重視のスタイルを貫き通しました。
40歳を過ぎてもトップで戦い続け、引退後も健康を維持する。
これは単なる才能ではなく、“守る力”に価値を見出した戦い方によるものです。
💪 MMAやキックでも「守る技術」は必須

打撃系格闘技すべてに共通するのが、ディフェンスが命を守る技術であるという事実です。
- 🛡️ 構え・ブロックの安定
- 📏 距離感とポジショニング
- 🌀 スリップ・ダッキング・バックステップ
- 🙅♂️ 無理な打ち合いを避ける判断力
どれも「地味」に見えるかもしれませんが、
“目立たない強さ”こそが、本当の強さではないでしょうか。
📣 教えるのは誰か?運営・指導者の責任

選手をリングに上げる責任は、本人だけでなく指導者や運営者にもあると私は思います。
- 📚 出場前講習の義務化
- ✅ 最低限のディフェンステスト(安全審査)
- 🌟 「守りの技術」も称賛される評価制度
これらを整えることで、「命を削る格闘技」から「命を守る競技」へと文化を進化させることができます。
🧠 終わりに──格闘技とは「命の尊重」である

格闘技は、激しいぶつかり合いやスピード感で人々を惹きつけます。
でも、その本質は、自分と相手の命を尊重することにあります。
“倒す強さ”と同じくらい、“守る強さ”にも価値がある。
これからの格闘技界にこそ、そうした視点が必要です。
✅ この記事のまとめポイント

- 💣 エンタメ化が進む格闘技で「攻撃偏重」が進行している
- 🛡️ ディフェンス技術を習得せずに試合に出るのは極めて危険
- 📢 指導者や主催者には「守る教育」の責任がある
- 🏆 メイウェザーや井上尚弥に見る、“守って勝つ”スタイルの重要性
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